都立国立高校、戸山高校の募集増に沸く2014年都立入試
2014年度の都立高校入試の募集定員が発表されています。今年度の東京都内の公立中学校卒業予定者数は、前年の76,808人から増加して77,417人。それに伴って、都立高校全日制の定員は前年比720人増の41,705人となっています。
注目の募集定員増の学校ですが、進学指導重点校である都立国立高校と戸山高校の2校が1学級の定員増となりました。これまで、進学指導重点校の募集定員はほぼ変動がありませんでしたから、今回の定員増は大きなニュースであり、受験生にとって朗報となりました。
日比谷高校、都立西高校と共に都立トップ校である都立国立高校は、今年ついに東京大合格数を20人台に乗せ、ますます勢いに乗っています。それに伴って受験者レベルも上昇していました。戸山高校も、2年連続で東京大に2桁合格を出すなど実績は好調。両校ともに2014年度入試は大激戦が予想されましたから、一定レベルでの倍率の緩和が期待されるところです。
逆に、前年度に募集定員を増やしていた都立駒場高校、竹早高校、文京高校の人気進学校3校が募集定員を減らして通常学級体制に戻ります。特に文京高校は、国公立大対応クラス設置などの熱心な受験指導から国公立大を中心とする進学実績が向上。最新のVもぎで受験生の志望が大きく増加しています。そんな中での募集定員減ですから、偏差値アップは確実でしょう。
※2014年度入試の募集増加校
学校名 | 学科名 | 平成26年度 | 平成25年度 | 学級増 |
---|---|---|---|---|
蒲田 | 普通科 | 6学級 | 5学級 | 1学級 |
戸山 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
目黒 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
松原 | 普通科 | 6学級 | 5学級 | 1学級 |
深沢 | 普通科 | 6学級 | 5学級 | 1学級 |
杉並 | 普通科 | 8学級 | 7学級 | 1学級 |
石神井 | 普通科 | 8学級 | 7学級 | 1学級 |
練馬 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
大山 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
淵江 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
足立新田 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
日本橋 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
東 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
城東 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
小岩 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
葛西南 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
富士森 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
松が谷 | 普通科 | 8学級 | 7学級 | 1学級 |
東大和南 | 普通科 | 8学級 | 7学級 | 1学級 |
多摩 | 普通科 | 6学級 | 5学級 | 1学級 |
秋留台 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
久留米西 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
東村山西 | 普通科 | 7学級 | 6学級 | 1学級 |
清瀬 | 普通科 | 8学級 | 7学級 | 1学級 |
狛江 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
府中西 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
国立 | 普通科 | 9学級 | 8学級 | 1学級 |
合計 |
27学級 |
※2014年度入試の募集減少校
学校名 | 学科名 | 平成26年度 | 平成25年度 | 学級減 |
---|---|---|---|---|
駒場 | 普通科 | 8学級 | 9学級 | -1学級 |
竹早 | 普通科 | 6学級 | 7学級 | -1学級 |
文京 | 普通科 | 8学級 | 9学級 | -1学級 |
足立西 | 普通科 | 5学級 | 6学級 | -1学級 |
本所 | 普通科 | 6学級 | 7学級 | -1学級 |
紅葉川 | 普通科 | 6学級 | 7学級 | -1学級 |
東大和 | 普通科 | 7学級 | 8学級 | -1学級 |
小平 | 普通科 | 7学級 | 8学級 | -1学級 |
神代 | 普通科 | 7学級 | 8学級 | -1学級 |
合計 | -9学級 |
最新のVもぎ分析・・・ 偏差値上昇の都立高校はどこ?
9月段階でのVもぎの受験者志望校 分析のデータがまとまっています。ますますの都立人気の上昇となりそうな情勢ですが、2014年度にフィーバーしそうな都立高校はどこになるでしょうか。
まずは新宿高校。志望者数が増えているだけでなく、志望者の偏差値レベルがほぼ青山高校と並びました。偏差値70オーバーの最上位層のハートも掴んでいます。彼らが高校を卒業する3~4年後には、新宿高校は進学指導重点校となっていることは確実な状況です。
その比較相手の青山高校も上位層が増え人気です。昨年は進学指導重点校の指定が外される可能性があるとして倍率の低下を招きましたが、2014年度は一転して増加しそうです。進学実績も期待できるでしょう。
都立3番手校のなかでは都立三田高校が勢いを強めています。難関私大の実績が伸び続けていることに加え、課題であった国公立大も44名合格と一気に増やしてきました。小山台高校と偏差値で並びそうです。
多摩科学技術高校は多摩地区の台風の目。一期生の進学実績好調で、志望者偏差値は、武蔵野北高校、小金井北高校、調布北高校の“サンキタ”にいよいよ並びました。都立トップ校レベルの偏差値の志望者も増えています。今後3~4年で進学実績は爆発的に伸びていくことが確実な状況です。
新校舎人気に加えて、特進クラス設置など難関大合格のための面倒見の良さで人気急伸長の石神井高校もさらに勢い。男女共に志望者を増やし、平均偏差値も1~2ポイントアップしています。都立有数の体育祭などの伝統行事も再評価され、進学実績が大きく伸びると予想されています。
ほかに、板橋有徳高校、葛飾総合高校、文京高校、広尾高校、武蔵丘高校などが志望者を前年比で大きく伸ばしています。いずれも改革熱心な学校で、評判を上げています。
受験生はこのような情報に注意しつつも、過度に惑わされず、志望校合格に向けてしっかりと勉強をしていきましょう。