★拓大一高(拓殖大学第一高校)の併願優遇の上手な利用法


【質問】都立高校が第一志望です。併願優遇で武蔵村山市にある拓大一高(拓殖大学第一高校)を併願校として検討しています。ほかにおすすめの私立高校があればぜひ教えてください。また都立高校が第一志望の併願優遇の上手な利用方法、注意点等があれば教えていただきたいです。


【回答】都立中堅~中堅上位校の併願なら拓大一高が適切


拓大一高は、多摩地区の都立中堅校~中堅上位校の定番の併願先です。具体的に言えば、小平高校、東大和南高校、小平南高校、清瀬高校、昭和高校、都立翔陽高校、神代高校、南平高校。これらの都立高校が第一志望の場合、第二志望に拓大一高を受験するのが最もオーソドックスで適切な受験パターンとなります。


もしもあなたが、調布北高校、小金井北高校、武蔵野北高校、多摩科学技術高校、日野台高校といった都立3番手校の進学校を第一志望としているのなら、不合格での拓大一高は、実力からすると残念な進学パターンと言わざるを得ません。


ましてや、立川高校、国分寺高校、都立武蔵高校、八王子東高校といった都立2番手校の難関校が第一志望なら、拓大一高はランクが低すぎます。


 


■都立2番手校~3番手校志望なら受験作戦をもう一度考えよう


 前述の通り、都立2番手校や都立3番手校が第一志望なら、拓大一高が第二志望というのは低すぎる選択です。しかし実際には様々な事情があると思います。「偏差値は高いが、内申点がそこまで高くないので、併願優遇は拓大一高が精一杯」という受験生も多いはず。そんな受験生におすすめしたいのが、私立の一般受験都立安全校受験です。


 


選択肢その1: 私立高校の一般入試の活用


私立の一般受験とは、拓大一高を滑り止めとしたうえで、内申点に関係ない私立高校の一般入試を受けて、拓大一高よりも上位の私立高校を確保しようという選択です。


都立2番手校志望者なら、桐朋高校、国学院久我山高校、成蹊高校といった私立進学校や、中央大学附属高校、明大中野八王子高校、法政高校といったMARCH大学附属校が選択肢に入ります。


都立3番手校志望者なら、帝京大学高校、日大三高、桜美林高校、錦城高校などの一般受験が考えられます。


メリットは拓大一高よりもずっとランクが上の私立高校を確保できることです。デメリットは、併願の私立対策の勉強をする負担、学校によっては入学金の振込みを都立合格日前までにしなければならない金銭的負担があります。


参考記事:「立川高校・国分寺高校の私立高校併願校は?


 


選択肢その2: 都立高校の安全校を受ける


次に紹介する最も現実的な選択肢が、都立高校の安全校を受けるという選択です。受験生の皆さんは、Vもぎ・Wもぎの模試を受けていると思います。昨今の都立人気の中で、判定がB判定以下だとかなりの不合格者が出ています。チャレンジはせずに、模試の判定がA判定以上の高校を受けることを強くおすすめします。


もちろん高校入試でB判定以下の都立高校に果敢にチャレンジする選択もありますが、落ちた時のリスクが大きすぎます。ほとんどの私立高校は中高一貫教育に重点を置いている現状、高校入試からの入学組は、ノウハウを持つ都立高校から大学受験したほうが良い結果になるでしょう。


1ランク落として、高校入試では確実に合格できる都立高校に進学。入学後は上位成績を維持して、大学受験では果敢にチャレンジする攻めの姿勢を見せればいいのです。真の勝負は大学受験。下手に都立高校入試で攻めて失敗する必要はありません。


 


■拓大一高の評判と注意点


 最後に、拓大一高の学校自体の評判や評価について考えてみます。冒頭で言った通り、小平高校や昭和高校といった都立中堅校~中堅上位校が第一志望ならば、抑えの私立高校として選択肢に入れるべきおすすめの高校です。


拓大一高の最大の良さは、都内私立高校では絶滅危惧種となった高校単独校(=中高一貫校ではない)であることでしょう。昨今、私立高校は露骨なまでの中高一貫校の内進生重視で、高校入学組が肩身の狭い思いをしていると聞きます。有名大学合格実績もほとんどが中高一貫生の稼ぎで、高校入学組のそれは同レベルの都立高校と比べてかなり劣っています。受験生や保護者もそれを知っているので、最近は「中高一貫校ではない高校を選びたい」という要望が強まっています。拓大一高はまさにそれに合致しています。


拓殖大学という私立大学の付属校であり、内部進学で大学へ進学できることは、メリットでもありデメリットでもあります。拓殖大という伝統ある大学を熱心に志望している中学生なら、わざわざ進学校へ行くよりも、付属校の拓大一高を経由したほうが“楽な進路”です。ただ安易にそちらへ流される危険性も。もっとも、最近は拓殖大へ進学する生徒は少数派となっています。


騙されてはいけないのが特進クラス。特進クラスの存在自体を否定するつもりはありませんが、もしも学校が都立進学校と比較して「本校の特進クラスのほうが国公立大や難関私大の進学率が高い」と説明していたら、とんでもない話で信じてはいけません。


特進クラスというのは、学校の学力トップ層を集めたクラスです。1学年の14クラス中、学力トップ層を集めた特進クラスだけで合格率を出したら、高いのは当たり前です。こんな、木を見て森を見ずのデータには騙されないでください。