今や多摩の最難関中 都立武蔵はさらに躍進する

「桐朋中学校を、都立武蔵高校附属中学校が完全に追い抜いた―」

musashi


多摩地区の進学校シリーズの第3弾は、衝撃の都立武蔵高校附属中学校の躍進についてみていきます。

都立武蔵高校が中高一貫校化した当初、一部の受験関係者は「(男子御三家の)武蔵中と都立武蔵中を併願する人が出てきたら紛らわしくて面白いね。」と一笑に付した記憶があります。

あれから7年が経ち、いったい誰が、都立武蔵高校附属中学校が、桐朋中学校を完全に追い抜き、多摩地区の中学受験で最難関の進学校になると予想したでしょうか。今や、多摩地区在住の中学受験生の最優秀層にとっての重要な志望校の一つとなり、武蔵中や開成中をはじめとする御三家中との併願も目立ちます。

都立武蔵高校附属中学校の何が凄いのか、未来はどうなるのかについて考えたいと思います。


■小石川に次ぎ東大2桁達成 少数精鋭の先取り型カリキュラムに強み

都立武蔵高校・附属中学校は、小石川中等教育学校と共に都立中高一貫校の最難関の一つとして数えられ、順調に大学合格実績を伸ばしてきました。

2016年には、小石川に次いで東京大学に2ケタの11名合格を達成しています。2017年度の大学合格実績を見てみましょう。なお、この数字は中高一貫生120名のみの実績です。


●都立武蔵高校(中高一貫生120名の実績)
東京大6名 京都大2名 一橋大3名 東京工業大 4名


●都立武蔵高校(通常規模の高校に換算)
東京大18名 京都大6名 一橋大9名 東京工業大12名


今春は東大合格者数こそ昨年よりも減ったものの、それでも難関国立大に素晴らしい実績を出しています。なお、120名という少数精鋭による実績のために、数で比べると他校に比べて不利になってしまいます。

そこで、3倍して一般的な高校の規模の卒業生数に合わせて換算しなおしたのが下の数字です。通常規模の学校に換算し直すと、都立武蔵高校の大学合格実績の高さがよく分かるかと思います。

強さの秘訣は、検定外教科書を使用して、私立中高一貫校を参考にして作られた先取り型のカリキュラムでしょう。先取り学習にはかなり積極的で、中学から高校内容にどんどん突入します。高校入学者とは進路が異なるため、高校1年次には別クラス体制となり、高校2年次に合流となります。


■なぜ都立武蔵は、開成・筑駒・灘と共に数学五輪で強さを発揮したか

sugakuorin

国際数学オリンピックという、学術系の世界オリンピックの中でも最高峰といえるこの世界大会で、日本代表として、開成高校、灘高校、筑波大附属駒場高校、都立武蔵高校の4校の生徒が入賞したというニュースは、テレビや新聞でも報じられ記憶にある人も多いでしょう。今年は国際理オリンピックでも日本代表選手を輩出するなど、躍進が止まりません。

都立武蔵高校は、このような学術系の大会において顕著な実績を残していて、全国屈指の進学校に並ぶ入賞者を出しています。なぜ、このような実績を出すことができるのでしょうか。

理由は2つあります。まず、都立武蔵高校の教育や校風が大きいでしょう。学問横断型の新しいタイプの授業である地球学は武蔵独自の科目で、21世紀型学力を積極的に身に着けようと実践している学校です。学術系大会の出場に先生たちが積極的に支援しています。

また何よりも、桐朋中学校を追い抜いて、多摩地区で最難関の中学になったということも、最優秀層が都立武蔵高校附属中学校に集まる要因となっています。都立中高一貫校の中でも、小石川中と都立武蔵高附属中は、とびぬけた天才型の生徒がいます。こうした生徒達と同じ学校空間で学ぶことができるのは、他には代えがたい経験となるはずです。

■自由闊達な校風は、多摩地区のトップ校にふさわしい

musasimusasi

東の横綱、小石川中等教育学校の校風がアカデミックという言葉で形容されるならば、西の横綱、都立武蔵高校附属中学校の校風は自由闊達。生徒達は伸び伸びと自由を謳歌しています。

文化祭は学校の教員は運営に口を出さず、生徒による文実と呼ばれる実行委員会がすべてを取り仕切ります。なかでもウォーターボーイズ&ガールズは武蔵の文化祭の名物となっています。

musamusa


さらに、忘れてはいけないのが音楽祭の盛り上がり。伝統行事である音楽祭は音楽祭実行委員会によってやはり生徒達による自主運営。こうした生徒主体の学校行事の運営による盛り上がりは、共学校の都立進学校ならではの魅力といえます。

ガチガチの厳しい校則で生徒を縛るやり方は、21世紀の今となっては時代錯誤です。都立武蔵高校・附属中学校のような自由闊達な校風の中で、今必要とされる21世紀型の能力が養われるでしょう。