■滑り止めの定番校、錦城高校の併願優遇を考える


小平市にある錦城高校は、多摩地区に住んでいる中学生にとっての滑り止めの定番中の定番校です。塾や学校でも、なにかと「滑り止めに錦城高校はどう?」と勧められます。


錦城高校は、普通コースと特進コースに分かれており、幅広い学力層を受け入れ、全校生徒1568名、普通規模の都立高校の2倍というマンモス校です。その意味で、多様な学力層にとって受けやすい学校です。


都立高校の大学合格実績の急成長によって、都立人気が過熱。それに伴い、万が一不合格だった場合の進学先として、併願優遇の滑り止め校の重要性が増しています。


併願優遇の制度が便利だからと、安易に決めてしまうのは危険です。錦城高校に限らず、都立失敗による併願優遇校への入学は、後悔する人が少なくないからです。


今回は、錦城高校に関する保護者、在校生などのウェブサイトでのありのままの評判を集め、錦城高校の学校としての位置づけや評価を考えてみたいと思います。


 


■保護者が集まる掲示板の書き込みから見た錦城高校の評価


インターエデュという保護者の集まる掲示板に、「併願校としての錦城高校の評判は?」というスレッドがありました。


学校の宣伝が介在しない、錦城高校のリアルな評判がわかると思いますので、考えている人は熟考をおすすめします。いくつかの書き込みを抜粋します。


 



 公立がダメで錦城になってしまったお子さん方の嘆きは半端無いようですよ。公立の発表後、学校で泣いてばかりだったお子さん方を大勢見ています。たまたま偶然か、全員錦城に行く事になったお子さん方でした。行きたかった公立がダメで錦城になる落差は、想像以上に大きいようです。



 



 やはりうちも抑えに錦城を勧められました。
二番手は自由な都立だったのでどうしても行きたいと願いましたが
錦城は、できるだけ行きたくは無かったです。  
ですので、都立に落ちてしまって錦城に入学が決まった時に  
『ひたすら泣いていた』という絶望感は分かる気がします。
うちは、結局都立が合格したから本当に良かったです。
錦城は都立抑えとして人気といえば人気かもしれませんが
第一志望のご家庭は聞いた事がないです。



 


錦城高校は併願優遇による滑り止め校なので、入学の中心は都立残念組です。親世代は下位校というイメージも強いでしょうから、どうしても「泣く泣く進学する学校」という印象は払しょくできないでしょう。これは、併願優遇を実施する学校の共通点です。


 



 我が家も都立第一志望で錦城を併願に勧められましたが、子どもが頑として受け入れず、別の高校を併願で受験しました。
本人も親も、都立に受かる自信があったのですが(模試の判定から判断)、結果は都立残念で併願私立へ進学することになりました。

子どもの周りでも錦城を嫌がる子はけっこう多く、理由を聞くと予備校っぽいところと、上位クラスはほとんどが都立残念で、大学受験でリベンジを狙う雰囲気が強すぎるのが嫌だと言っていました。
子どもの周りで都立残念で錦城進学のお子さんたちは、一様に落胆していたし、リベンジに燃える雰囲気でした。

普通クラスの方は上位クラスの実績で貰えた指定校推薦を利用できるので、また雰囲気は違うと思います。
錦城第一志望で普通クラスに進学している子たちは、だいたい指定校推薦狙いでした。



 特進クラスの場合、3年間の高校生活は、予備校のようにリベンジを狙うことになります。この雰囲気に合う生徒もいれば、せっかくの人生一度の高校生活を、そういう環境で過ごしたくないという人もいるでしょう。好みがはっきりわかれます。


普通クラスは指定校推薦を狙う生徒が多いようです。ただし、生徒数が通常の都立校の2倍いるので、その点は考慮が必要です。指定校推薦は全科目で好成績をとる必要があるため、一般入試での進学を目指すほうが簡単かもしれません。


 



 錦城保護者のお話ではお子さんだけに留まらず、お母様もあまり満足されていないようでした。  入学してしばらくしてから聞いたのですが 「こんな事ならもっと公立のレベルを下げてでも公立に行っておくべきだった」と。  錦城って、行きたいわけではないけど、偏差値とオススメでつい受験してしまうお子さんが多く、本当に通うことになると


「なんで錦城にーこんな筈では無かったのに…」となるそうです。


わざわざ錦城にするなら、3番手、4番手でもいいから、もっと手堅くいけば良かった、


という御家庭は多いようですね。



 



 うちは登下校中の錦城の生徒さん達をお見かけする地域に住んでいますが、たしかに、他の私立や都立校の生徒さん方に比べて、良く言えば大人しくて地味、悪く言えば少し暗い感じの生徒さん方が多い気がします。
学校楽しい♪大好き!な生徒さん方は少ないように思います。
校風なんでしょうか?



 典型的な管理型の中堅私立高なので、中学生からはあまりいい印象を受けないかもしれませんが、風紀の乱れを嫌う保護者からは、一定の評価を受けるでしょう。学校の印象は、人によって評価が異なります。


 



 説明会に行きました


話を聞いてきた印象ですが


すごく生徒を管理する学校だな、と思いました。


それは生活面でも、勉強面でも、トータルにです。


それが良い、と感じる親子と、うちは勘弁、と感じる親子がいると思います。


でも正直にいって、都立トップや準トップ校に行きたい子達が


喜んで通う学校ではない、というのは確かだと思います。


どちらかというと、勉強面は手取り足取り、


生活面でもガッチガチの管理型教育は


学力的には低い子達が集まる学校向きだからです。


錦城は、昔の低学力の頃の校風のままなのでしょう。


そんな合わない学校に行かなきゃいけなくなって


拒絶反応起こして毎日泣きくらすのは当たり前です。


でも、その選択をしたのは親であり、自分なんだから同情はできません。


偏差値や、進学実績だけで受験校を決めてしまう


高校受験の弊害だと思います。




 都立トップ在学中 。



我が家は、塾の先生に奨められて錦城高校の説明会に参加しましたが、ゲンナリして帰ってきました。皆様の仰るように、学校と部活と勉強だけの、面白味に欠ける3年間になりそうな気がしたからです。
服装も、私服の都立トップとは対極的な、指定だらけの制服や持ち物で、それを考えただけでゲンナリでした。

それで、私立は大学付属(共学)を二つと、自由な校風の併願優遇を一つ取りました。偏差値はそれほど重きを置かずに、子どもも私も好きな学校だけを選びました。
実際、大学付属と都立トップとのどちらを第一志望にしようか最後の方まで迷っていました。 




 都立トップ校(日比谷・西・国立)や、都立2番手校(立川・八王子東・新宿・国分寺・武蔵)が第一志望であれば、不合格による錦城高校はあまりにも落差が大きく、まったくおすすめできません。あくまでも錦城高校は、都立3番手校~都立中堅校が第一志望の生徒向けの併願校です。


 



 営業上手。
うちもオープンキャンパスだけは行きましたが、口が大変お達者な先生が中心になって、良い所や特徴をアピールされておいででした。
なので好印象を持たれる御家庭も多いかもしれませんね。特に親はああいうのが好きな人はいらっしゃいがちです。営業は上手だと思います。エデュでもよく広告出てますよね。
うちは、「勉強も頑張って、部活も頑張って、外見もキッチリして、良い大学目指して‥」、という学校の型枠にはめようとされるのは好きではなく息苦しさを感じる方なので、志望はしませんでした。



 錦城高校に限らず、私立高校は営業上手なので、説明会やウェブサイトの広告に騙されず、冷静な目で判断したいところです。(広告のお金は、生徒からの授業料で払われていることをお忘れなく…)


 



 〉高2で理系分系を決定し、変更はきかない。

錦城はもっと早いです。
入学してから、3、4カ月間すると
文系か理系かの選択を迫られて
その後の変更は厳禁です。
まだこの時期の数学は簡単だし
得意かどうかも判らない時期なので
後になってから失敗だったという話は良く聞きます。
色々な意味での融通が利きにくい学校だと思います。



国公立大学を目指すというよりは、私立大学を目指すという感じです。特進コースはMARCHがメイン。合格実績の多くはこのコースが稼ぎます。そして、普通コースは日東駒専に進学できれば御の字でしょう。


都立2番手校レベルを志望していれば、国公立大学を目指す生徒が大半ですから、不合格による錦城高校進学はやはり考えられません。実態としても、都立3番手校~中堅校志望者の併願校であることがわかります。


 


■併願優遇校の偏差値はまったくデタラメなのであてにしてはダメ


ところで、偏差値表を見て驚く人は多いのではないでしょうか。錦城高校の偏差値が異様に高いのです。66とか、69とか、ちょっと考えられません。なぜこんなに高いのでしょうか。


実は、併願優遇の実施校の偏差値は、デタラメと考えてください。あの数字はまったく意味がありません。なぜかというと、錦城高校の入学者は、内申点だけで合格が決まった人ばかりで、正式な試験をくぐって合格となったわけではないのです。


というのも、併願優遇の仕組みは、一定の内申基準を超えれば、合格が確約され、当日の筆記試験の点数は合否に一切影響しないというもの。実力はないが高内申という「内申38、偏差値50」の生徒でも、合格になるのです。


都立高校や、早稲田実業、明大明治、桐朋といった併願優遇を行わない私立高校の偏差値は正確ですが、併願優遇の私立高校の偏差値はデタラメであるという点をしっかり認識してください。


時々いるのですが、「偏差値の高い学校のほうが良い」と考え、「都立3番手校の小金井北高校よりも、錦城高校のほうが偏差値が高いから、錦城高校のほうが良いのではないか?」と錯覚してまう保護者。いえいえ、実際は、小金井北高校のほうが明らかに実力は上です。


そもそも、本当に錦城高校の偏差値が正しいとすると、大学進学実績が悪すぎる学校ということになってしまいます。あれだけ偏差値が高ければ、もっと国立大学や早慶上智に合格実績が出るはずですからね。




■錦城高校の最大のメリットは「共学校」&「高校単独校」


それでも錦城高校に受験生が集まるのは、共学校、高校単独校という好条件が重なる貴重な学校だからです。


昨今の高校受験において、高校単独校というのが重要なキーワードになっています。つまり、附属中学校を持たない内進生の存在しない学校ということです。


首都圏の私立高校はどこも中高一貫教育に傾斜した影響で、高校入学の生徒の育成が軽視されているという問題があります。私立高校の難関大学の進学実績は、一見すると優れているように見えますが、実は中高一貫生が稼いだ実績で、高校入学の生徒は全然合格できていないという実態が明らかになってきたのです。


さらに、部活動も中学生と一緒に活動して、新入生の高1生よりも、内進生の中3生のほうが学校の“先輩”であるという逆転現象が起きること、カリキュラムが中高一貫生に合わせたものであり、高校から入学すると厳しいこと、学校行事や生徒会活動も内進生が幅を利かせていること、多数派の内進生になじめない生徒が増えていることなど、問題が深刻化しています。


 都立高校が、3年間で伸ばすノウハウを蓄積して大学進学実績を伸ばしているのとは対照的です。こうした状況下で、錦城高校のような高校単独校は都内では絶滅危惧種。「中高一貫校への途中入学は絶対に嫌だ」と考える中学生は多く、貴重な滑り止め校となっているのです。


錦城高校と近い立場であった八王子学園八王子高校も中高一貫校化してしまいましたから、ますます錦城高校の希少性が増しています。


学校の教育体制云々よりも、私立の高校単独校の共学校という一点で、価値のある学校なのです。


 


■都立トップ校・2番手校不合格による錦城進学は絶対避けたい


結論です。錦城高校は貴重な共学校、高校単独校です。しかし、都立トップ校や都立2番手校志望者が不合格のときに進学する学校ではありません。


 



 ※<参考>都立進学校ランク


●都立トップ校


日比谷高校、都立西高校、都立国立高校


●都立2番手校


八王子東高校、立川高校、国分寺高校、都立武蔵高校、新宿高校、


●都立3番手校


武蔵野北高校、小金井北高校、調布北高校、多摩科学技術高校、日野台高校、町田高校、都立昭和高校



西高や国立高といった 都立トップ校志望なら、錦城高校は受けるにしても、最悪の事態を想定したセーフティーネット。絶対に「西や国立が不合格なら、錦城高校しか進学先がない」という状態になってはいけません。


都立トップ校志望者は、第二志望校として、開成、筑駒、学芸大附属、桐朋、豊島岡女子、早稲田実業、早稲田高等学院、慶応義塾、慶応女子などの国私立難関校を受けるのが普通です。さらに第三志望群として、国学院久我山、成蹊、中央大付属、中大杉並、明大明治、明大中野八王子、立教新座、ICUを受けます。


 もし仮に、これらの学校を抑えられなかったなら、都立2番手校以下に志望変更するべきでしょう。でなければ、都立不合格によるリスクがあまりに大きいからです。


八王子東高校、立川高校、国分寺高校といった都立2番手校校志望者も、不合格による錦城高校進学は、あまりにも落差が大きく、絶対に避ける努力をしなければなりません。


錦城高校を滑り止めにするならば、第二志望群として、国学院久我山、成蹊、中央大付属、中大杉並、明大明治、明大中野八王子、立教新座、ICU、帝京大、成城、明治学院東村山などを抑えるのが普通です。都立2番手校志望ならば、MARCH附属校に合格できる学力をつけておくと、入学後の有名国立大学進学の弾みにもなります。


都立トップ校、都立2番手校志望者のみなさん。仮に金銭的事情から、これらの国私立高校を抑えることができないのであれば、錦城高校への進学リスクを0にするために、ほぼ確実な合格を見込める都立高校へ志願変更することを強くおすすめします。


都立トップ校が厳しいようなら都立2番手校へ、都立2番手校が厳しいようなら都立3番手校に志願変更しましょう。未練がある人もいるでしょうが、大学進学やその後の将来のことを考えると、それが賢明な判断です。今の時代、都立3番手校までならば、国立大学や早慶上智の難関私大は十分に目指せます。高校入試では確実に合格が見込める学校へ余裕をもって進学し、3年間上位層を保って国立大学や早慶上智を目指すのが最適な選択です。


■都立3番手校志望者は錦城が滑り止め校としては適切


錦城高校が第二志望校として適切校になるのは、都立3番手校レベルからになります。「第一志望:調布北高校、第二志望:錦城高校(併願優遇)」といった併願作戦は、学校の大学進学実績や偏差値を踏まえても適切です。


武蔵野北高校、小金井北高校、調布北高校のサンキタや、多摩科学技術高校、日野台高校、町田高校、都立昭和高校が第一志望のレベルの学力で、錦城高校がはじめて、第二志望として最適となってきます。


さらに、内申点が併願基準に満たせば、南平高校、都立翔陽高校、神代高校、狛江高校、清瀬高校、東大和南高校、成瀬高校といった、上位校~中堅上位校の第一志望者の併願先としても、錦城高校は大変おすすめです。このあたりの学校の志望であれば、都立不合格であっても、錦城高校なら十分納得できる進学先になるはずです。