東京学芸大学附属高校の“学校崩壊”は必然だった


東京学芸大学附属高校が崩壊しました。学校内部の教師陣が、生徒や保護者に対する統制を完全に失い、内部の分裂、不安の増大、告発者の出現などが相次いだ末の、遅きに失した謝罪会見でした。


無論、ウェブサイトで情報収集していた教育関係者や中高生にとって、東京学芸大学附属高校が内部崩壊しつつあることは、周知の事実でした。すでに当ブログでも、7月の時点で、いじめの発覚や校則強化によって、在校生の間で学校に対する不信感が急速に高まっていることを伝えました。


 




 東京都世田谷区に所在する国立大学附属校、東京学芸大学附属高校で男子生徒による盗撮行為が発覚。犯罪行為に対する学校側の処分が謹慎処分という軽さで済ませ、外部への情報流出を防ぎ、内部で解決しようという態度であることから、Twitterや掲示板などのSNSで批判が高まっています。


学校でこのような問題が起きたときこそ、学校の対応力が試されるというもの。停学処分や退学処分といった対応も感がられますが、東京学芸大学附属高校の判断は正しいものだったのかは議論を呼びそうです。


東京学芸大学附属高校に通わせる保護者の中には「学校に不信感を持ってしまった。」と話す人も。ところが、話はこれで終わらず。


(受験ランキング記事より引用 2016年7月11日)



 東京学芸大学附属高校は、7月時点であらゆる学校内部の問題が山積していたにもかかわらず、学校に対する評判の低下を恐れて、外部へ一切公表しませんでした。この対応が致命傷となり、事件は終息するどころか、学校への不信感を拡大させ、騒ぎが大きくなっていきました。


確かに、いじめ問題自体は、たとえ東京学芸大学附属高校のような高偏差値の進学校であっても、皆無であるとは言えません。しかしながら、東京学芸大学附属高校には、他校にはない極めて特殊な内部状況がありました。この環境は、いじめを誘発した一因であることは間違いありません。事件が起こったことは偶然ではなく必然でした。この記事では、東京学芸大学附属高校の問題を追究していきたいと思います。 


 


保護者や生徒がSNSでいじめや盗撮事件の隠蔽を告発した


「盗撮という犯罪行為に対する処分が甘すぎる」


東京学芸大学附属高校では7月頃、一部保護者や生徒が学校への不満を爆発させていました。意外にも、今回報道されたいじめ事件に対についてではありません。同時期にもう一つ起きた、盗撮事件に対する不満です。


東京学芸大学附属高校の男子生徒が、同級生の女子生徒のスカートの中を盗撮。さらに、LINEによって同級生に拡散されたというものでした。


一線を超えた犯罪行為でありながら、学校は加害者に対し、謹慎処分という極めて軽度な処分をするにとどめ、学校内部での事態収拾を図りました。


あまりにもおかしな学校の対応に、疑問や不満を抱く保護者や在校生が続出。特に女子生徒を通わせる保護者は怒りを露わにして、SNSで匿名告発がある騒ぎとなりました。


 



 


 娘が、都内の某国立附属校に通っています。
女子生徒に向けた盗撮行為があったそうです。
警察沙汰になりそうな事件ですが、学校内部だけで解決するつもりだそうで、謹慎処分で外部に漏らさないようにとの判断がなされたそうです。

娘を持つ身としては、この対応は不安で不安で、学校に不信感を持ってしまいました。校長先生が1ヶ月も経たないうちに新しい方に変わって、学校の締め付けが厳しくなっているらしく、そういううっ憤が生徒たちに溜まっているのかと原因を探ってしまいます。


(インターエデュ「娘の学校で起きた盗撮騒動」より引用)


 



さらに、並行して起きていた男子ホッケー部でのいじめ問題に対する対処のずさんさも問題化します。学校は一切外部に公表せずに、「外部には漏らすな」という対応であったことから、事態を重く見た一部の生徒たちが、勇気をもって告発する事態に至ります。


 



 


大きないじめがありましたが学校側はこれを隠蔽しました。詳しくいうと、早急に警察に対応してもらいますとは言ったものの警察に報告すらしていなかった模様(被害者の保護者談)
いじめ対策委員会などというものもありますが、委員長の先生は生徒への体罰や理不尽な罰則などが目立つ。


(みんなの高校情報「東京学芸大学附属高校の口コミ」より引用)


 



 



 


 今回の謹慎処分になった生徒達より、一つ上の代で起きた、いじめ問題のほうが深刻です。今回の謹慎は中高生にありがちなスカートめくりのようなもので、可愛いものです。それより、いじめの方では、骨折や脳震盪で大怪我をさせた上に、被害者生徒は未だに保健室登校と聞きました。
まだ、このいじめ問題は収束してないですし、被害者生徒のが命がかかっている以上、こちらの問題の方が深刻に受け止めるべきです。自殺にもなりかねないような悪質なものだったにもかかわらず、退学処分をを下さないのは、どうなんでしょうか?きけば、学校側はこちらの問題を口外しなように生徒に通達していたらしいので、今回の謹慎事件の方でうやむやにしようとでもしてるんじゃないでしょうか?


(インターエデュ「謹慎者続出は残念」より引用)


 



保護者と生徒による勇気を持った告発によって、当初は隠蔽を図っていた東京学芸大学附属高校も、保護者に対して説明をせざるを得ない状況に追い込まれました。


事件発生から相当日数が経って、ようやく学校は臨時保護者会の開催を決定したのです。


 


加害者への軽すぎる処分に疑問噴出


盗撮事件やいじめ問題に対して、野球部の7月の活動自粛、キャプテン交代、加害者隔離などのいくつかの対処や現況が臨時保護者会で明らかになりました。


しかし、東京学芸大学附属高校の対応は、保護者が唖然とするほどの軽い処分にとどまるものでした。犯罪行為をした加害者は退学処分になるどころか、別室で隔離したうえで、授業が受けられるようにスクリーンに授業を映して参加するというもの。加害者を守り、外部への公表もしませんでした。



 


いじめは関係者全てがクソ
学校側の隠蔽はもちろんだが、加害者の処分の軽さもひどい。学校は反省を促すよう努めたと過去形で言っているが加害者の中には今でも「イジメはなかった」と言ってる奴もいる。
もっと酷いのだと「もっと虐めればよかった」とか言ってる輩もいる。しかもそいつはこんなクズ学校を退学したいとか息を吐くようにツイートしてる。
お前が望み通り退学してれば今よりは格段にいい状況だったかもしれないんだ。鍵付いてないからみんな見ていいよ。


(在校生のTwitterより引用)


 



 


「校風が変わった」生徒のTwitterアカウントを見ようとする教師


東京学芸大学附属高校の学校問題は複雑です。いじめ事件、盗撮事件といった犯罪行為の数々に加えて、今年度より学校が異様なほど生徒への管理を強化して、生徒たちが教師に対する不信感を強めていきました。


「友人が次々と謹慎処分になった。いつ自分が謹慎処分になるか不安で怖い」


在校生のTwitterのつぶやきです。この頃から東京学芸大学附属高校では、異常ともいえるような管理型教育へと転換していきます。


古くからの教員は大量に去り、校長先生も1っか月足らずで人事異動。売りであった自由な校風は消え失せ、謹慎処分の連発によって生徒を管理しようとします。Twitterでは、在校生が「これも謹慎処分かな(笑)」と自虐するほどの謹慎処分ブームが起きていました。


さらに、学校は部外者への情報統制のためか、SNSの管理を強化。「生徒の安全・安心のため」という大義名分のもと、なんと鍵付きの在校生のTwitterアカウントまで把握しようとします。毎日新聞の新聞記事より引用です。


 



  昨年9月に校内でいじめが発覚して以降、「先生たちの締め付けが強くなり、校風が変わった」と話す生徒も多い。一部の友人にだけ公開していた生徒のネット上の投稿を、教師が生徒の友人に見せるよう求めることもあるという。ある男子生徒は「監視されているようで気分が悪い。いじめは起きるし、先生も信じられない」と声を落とす。


(毎日新聞「<学芸大付属高>「校風変化」戸惑う生徒も」より引用)



 Twitterアカウントまで監視・管理しようとする、前代未聞の超管理教育への転換に、多くの生徒が「校風が突然に変わって息苦しくなった。」と嘆きます。


一部の生徒は、過度の干渉に対して反発します。ある者は、Twitterで東京学芸大学附属高校の内部状況を告発するアカウントをあえて作成します。


 






「無能な生徒と腐れ教師が蔓延する」 と主張する「反東京学芸大学附属高校」というアカウントまで登場し、事態は混沌としていきます。







土曜日授業も下馬祭の廃止もぜんぶ突然に


「この学校はおかしいと思う。なんでもかんでも突然に決める。」


東京学芸大学附属高校に在学するある生徒は憤っていました。彼女は、「土曜日は習い事をしたいから、土曜日授業のない附高にした。合唱が好きだから、合唱コンクール(=下馬祭)のある附高にした。」といいます。


それなのに、学校は突然に土曜日授業の強制を決定。土曜日を自由な自分の時間として確保していた生徒たちにとっては、習い事の変更などを余儀なくされてしまいました。


「わざわざ土曜日に授業を開いて何をするかと言ったら、総合学習のような授業。SGH(スーパーグローバルハイスクール)に指定されているけれども、このままじゃ指定を外されてしまうから、指定維持のために導入するというしょうもない理由。正直、ダルいし、先生も反対派の人がいます。」


下馬祭といえば、東京学芸大学附属高校の主要行事の一つ。「学校は生徒アンケートをして、存続か廃止かを問いました。存続派が多数だったにもかかわらず、一方的に廃止を通告しました。アンケートをした意味が分かりません。」


いじめに盗撮と次々と起こる犯罪事件、外部に公表しようとせず隠蔽に走る学校組織、謹慎処分を連発し締め付けを強化する教師陣、土曜日授業も学校行事も生徒の意向を無視して当然―。かくして、東京学芸大学附属高校は崩壊したのでした。


 


卒業生が告発した、東京学芸大学附属高校でいじめが起こる決定的理由


「9割以上の人間は、東京学芸大学附属高校で、いじめとは無縁の学校生活を送るでしょう。でも……」


私達はSNSを使って卒業生からの情報を集めました。その結果、東京学芸大学附属高校でいじめを受けていたと告発する人が複数人いました。


彼らが共通して口にすることがありました。それは……


「内部、外部という集団です。附高は、表向きでは、内部生も外部生もすぐに打ち解けて、互いに内部と外部の違いを意識することはないということになっています。学校説明会で強調されます。でもね、本当に区別がないと思いますか…?」


ここからは、東京学芸大学附属高校でかつて、陰湿ないじめを受けたという高校入学の元生徒個人の考えであることは承知してください。


みなさん、東京学芸大学附属高校という学校の生徒構成の複雑さをご存知でしょうか。東京学芸大学附属高校は日本で最も複雑怪奇な進学システムをとる進学校であり、高校に進学するために、学力下位層の大量切り捨をおこなう、ある意味残酷な学校です。


・東京学芸大学附属世田谷小学校 → 附属世田谷中学校


・東京学芸大学附属竹早小学校 → 附属竹早中学校


・東京学芸大学附属小金井小学校 → 附属小金井中学校


これら三つの小中学校は、それぞれ小学校受験、中学受験のお受験校です。小学校受験は、幼いころから小学校受験の専門教室に通うエリートや金持ちの子弟が多い傾向にあります。彼らは、一般の公立小中学校とは隔離された特殊環境で育てられ、強いアイデンティティを持つようになります。


附属高校は1つしかないために、同級生を蹴落としてでも、自分が内部進学の権利を勝ち取る必要があります。このような、富裕層の子弟が、隔離された環境の中で、内部進学を目指した熾烈な競争を強いられ、勝ち残ってきた人間が附属高校へ進学し、一大勢力を形成するのです。


東京学芸大学附属高校では、世田谷閥、竹早閥、小金井閥のような内部生集団が学校全体で大きな力を持つようになります。「普通の一般家庭の公立中学出身者からすると、内部組の派閥は奇異に思うこともありました。でも、彼らと仲良くなって溶け込む努力をしないと、いじめの対象になってしまうことがありました。」


調査の限りでは、東京学芸大学附属高校でいじめを受けた経験のある人間は、高校入試を経た外部進学者で、いじめの首謀者は内部進学者が中心だったといいます。今回のいじめ問題も、被害者は高校入試から入学した外部進学者でした。


高校に三つの巨大な派閥があるというのは、日本全国で東京学芸大学附属高校だけです。こうした特殊環境は、いじめを生みやすいと言って間違いないでしょう。


「内部生は派閥なんてないと主張するでしょうね。でもね、ないはずないんですよ。だって内部生は、長いと小1から9年間ずっと一緒だった集団です。それだけ一緒にいたら、無意識にも閥はできてしまいます。不幸にも高校入学の生徒は、派閥になじめないと、いじめを受けてしまいます。もちろん、内部生はいじめだと思っていません。」










 Twitterでも、何人かの卒業生が東京学芸大学附属高校でのいじめ体験を書いていました。


 


東京学芸大学附属高校は、学校構造を改革しない限り事件は続く


東京学芸大学附属高校は進学校のわりに不祥事の多い学校です。花火禁止区域で花火をしながら集団飲酒をし100人以上の謹慎者が出た事件を覚えている人も多いはずです。教師の逮捕事件もあるなど、定期的に事件が起きている印象は否めません。


もちろん、今回の盗撮事件やいじめ事件の加害者本人の罪が最も重いことは言うまでもありません。しかし、東京学芸大学附属高校の場合は、以上のような学校内部の複雑な構造が、犯罪行為を誘発しやすい状況をつくっていると言わざるを得ません。


教員養成大学の附属であり、いじめ防止の研究をする教員も在籍する東京学芸大学附属高校で、いじめが起こりやすいという笑えない状況を改善するためにも、抜本的な改革が求められます。


今の東京学芸大学附属高校はボロボロです。どのような変革があるのか、注視していきたいと思います。


 


今後3年間は附属高校への入学は避けて当然の理由


もしも受験生の生徒本人や保護者がこの記事を見ているのならば、伝えたいことは単純明快です。「今の東京学芸大学附属高校への進学は見送ったほうが良い」ということです。


高校のブランドが地に落ちてしまい、印象が大変に悪くなってしまっただけでなく、大学進学実績も下落に拍車がかかることは確実だからです。


私たちは大手進学塾や主要模試の志望者状況を毎年研究していますが、すでに9月の時点で、高校入試における学力トップ層が東京学芸大学附属高校離れを起こしていました。具体的には、都立日比谷高校、都立西高校、横浜翠嵐高校を学力トップ層は第一志望にするようになってきました。東京学芸大学附属高校は受けても第二志望という生徒が多いのです。


大学進学実績でいえば、5年以内に東京学芸大学附属高校の東大合格者数は30人台にまで減少することは確実な状況であったといえます。


ところが、今回の事件の衝撃は相当に大きく、9月時点以上に、東京学芸大学附属高校を敬遠する動きが加速するでしょう。そうすると、現中3生が東京学芸大学附属高校を卒業するころには、東大合格者数が30人台すら危ぶまれる恐れが出てきました


東京学芸大学附属高校にわざわざ外部として入学する理由は高い大学合格実績でしたから、これが崩壊してしまうと、もはや高校入試で入学する意味がなくなってしまいます。現中3生は、今の状況からは想像できないほどの東京学芸大学附属高校の凋落を見ることになります。もはや凋落を止めることはできないでしょう。


よほど強い思い入れと、内部生に馴染む自信がない限りは、高校入試では別のトップ校を選択するのが最善です。3年後には、想像を超えるような差がついているはずですから。それだけ、いじめ報道というのは、インパクトが大きいのです……。