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桐朋中学校、東大合格者数で多摩地区首位陥落!

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速報②】四谷大塚の第6回合不合判定テスト結果によると、2016年度入試で桐朋中学校を第一志望とする生徒は前年比より減少。また第一志望者の偏差値層で見ると、偏差値60以上は前年より半減しわずか3名。一方で、ボリュームゾーンは偏差値45~49の層。偏差値50未満の層が多数派となりつつあり、全体的な入学者偏差値の低下は加速しそうです。

 

速報①】2015年春の進学実績が確定。桐朋高校は東大わずか13名の大凋落。現役に至ってはたった6名という衝撃の結果に。その他難関国立大も過去最低値です。以下のブログで予想した早さを上回るスピードで凋落が進みました。このスピードだと、東大1桁転落はもう少し早まりそうです。詳細は「桐朋高校、東大合格者数が近年最少に」をご覧ください。(2015年4月追記)

 

2014年、桐朋中学校が多摩地区の王者から陥落

多摩地区に激震が走りました。2014年度の最終的な大学進学実績が公表され、1977年より36年間守り続けてきた桐朋高校が多摩地区の東大合格者数首位から陥落。隣にある都立国立高校に首位を譲り渡しました。

最盛期は東大に50~60名の合格者を輩出していた桐朋高校でしたが、2000年代に入ると凋落が顕著となり20名台が常となりました。2010年代には20名台の維持も厳しくなってきており、32名→25名→23名と緩やかな減少が続いていました。2014年度は22名と前年度比で1名の減少。緩やかですが東大合格者数の減少に歯止めがかかりませんでした。

一方で、同じ国立市内にあるライバル校の都立国立高校は、都立高校全体の大学進学実績の躍進の波に乗る形で躍進が続いています。11名→15名→22名と増やしていった東大合格者数は、2014年度には24名にまで増加しました。昨年は東大理Ⅲに現役合格者も出しています。

共学校で中高一貫校ではない都立国立高校が、男子校で中高一貫校の桐朋高校を東大合格者数で追い抜いたことは、中学受験界や高校受験界に大きな衝撃をもたらしています。今回の記事では、桐朋中学校・桐朋高校の入試や大学進学実績の現状や将来の展望、さらには多摩地区の今後の中高入試を占ってみたいと思います。

桐朋中学校、実質倍率1.59倍の衝撃

 実質倍率が1.59―。2014年度の桐朋中学校の一般入試倍率です。一昔前の中学受験経験者であれば信じられないような数字でしょう。今の桐朋中学校の入試は、不合格になる生徒の方が珍しいゆるゆる入試なのです。

2005年、まだ中学入試が今と違って過熱していたころ、多摩地区の中学受験塾の関係者はため息をつきました。桐朋中学校の応募者数が前年より62名も増え757名。応募倍率はなんと4倍。実質倍率も3.5倍を超える大激戦。「34人に1人しか受からない」という極めて狭き門だったのです。この世代が卒業した2011年、東大合格者数は32名でした。恐らくこれが最後の30名合格の世代となるでしょう。

入試年度

応募者数

前年比増減

現学年

備考

2005

757

62名△

大4

東大32

2006

674

83名▼

大3

東大25

2007

688

14名△

大2

東大23

2008

657

21名▼

大1

東大22

2009

522

135名▼

高3

 

2010

499

23名▼

高2

 

2011

451

48名▼

高1

 

2012

449

2名▼

中3

 

2013

444

5名▼

中2

 

2014

390

54名▼

中1

 

 

上記の表を見てください。すると、2008年と2009年の間に大きな世代の境目があることがお分かりになると思います。2009年度の応募者数は前年比マイナス135名の激減。この年から桐朋中学校の凋落が始まります。この間に何があったのでしょうか。この理由は、中学受験を推奨する進学塾はまず教えてくれません。知りたい人は、インターエデュの このスレッドをヒントに検索してください。

この事件が起きたのが2008年の2月。2008年度入試が終わった直後でした。当時は学校側の対応がかなり内部・外部から批判されました。さらに週刊新潮の『超一流校の「不祥事」「イジメ」「内紛」学校説明会では質問できない「名門中学校」裏事情ガイド』という記事で、

古傷に触れられたくないのは、08年2月に中学生がイジメを苦に自殺した多摩地区の桐朋も同様で、「具体的な内容についてはコメントを控えたい」と、荒井嘉夫高校部長名で返答するに止まった。当時、高校生だったOBは、「なぜ起きたのか僕らに説明はなく、マスコミにも情報を出さないので、隠蔽だと考える生徒が多かった」 と話すのだが……。

と麻布や駒場東邦と違って、不祥事や事件に対して情報を出さない対応も批判されました。また2011年の9月にも悲しい事件が起きてしまいました。

その後はご存知の通り、7年連続の応募者数の減少という前代未聞の負の記録を更新し続けています。

 

偏差値6256は首都圏トップの下落率

 次に偏差値の数値を見てみます。最後の東大30人世代となる2005年入学組の中学入試偏差値は、四谷大塚で62でした。それが、2013年・2014年度は56にまで下がっています。学校全体で6という大きな下落です。

2014年8月追記】最新の合不合模試で偏差値はさらに下がり、2015年度は54と予想されています。下落が止まるどころか、一層加速しています。

34回の複数回入試をおこなう中学校が、うち1回分の偏差値を同等に下げている例は数校あります。しかし、学校全体でこれほど偏差値を下げている中学校は首都圏にはありません2005年からのデータで見ると、首都圏で最も偏差値が下がっていると言わざるを得ません。

2014年度に卒業した東大22人の世代は、まだ偏差値60以上を維持した世代です。学力の大きく下がった世代が進学実績を出すのは、これからです。

 

 ■6年後は東大一桁の覚悟が必要

 受験関係者から、「桐蔭学園を思い出す」という話をよく聞きます。桐蔭学園といえば、最盛期の90年代前半には東大に100人以上の合格を出し、「東大合格者数で開成を超えられる可能性のある唯一の学校」とまで言われました。それが10年後には半減。2014年現在、中等教育学校を含めても桐蔭学園全体の東大合格者数は17名に過ぎません。日本一急速に凋落が進んだ学校と言っていいでしょう。

さすがに桐蔭学園を例に出すのは大袈裟かもしれません。しかし受験関係者は、桐朋高校がこれから6年間で、東大合格者数を急速に減らしていくことを覚悟しなければなりません。また、受験生や親が「こんなはずでは」という受験を防ぐためにも、今後の進学実績の予想は必須です。

2014年度の東大合格者数は22名。都立国立高校に抜かされ首位が陥落したとはいえ、中学入試の偏差値60、実質倍率3.1倍の高学力世代でした。

2015年度は、倍率が2.4倍、応募者数が前年比マイナス135名となり、凋落が始まる最初の世代です。しかし、四谷大塚の偏差値は60を維持していて、高学力層が一気に消えたわけではありません。昨年の浪人組も残っているので、東大は1519名程度は輩出できるでしょう。とはいえ、東大20人台からは転落する恐れがあります。

2016年度は、偏差値が60から57に急落した世代が卒業します。倍率もさらに下がって実質2.1倍。東大は1216名程度になると予想されます。

そして、2017年度~2019年度も、多少の増減はあるでしょうが、東大合格者数は10人台で緩やかに減少すると予想されます。

最後に2020年度。今春の2014年度中学入試の入学組が卒業する世代です。実質倍率1.59倍。偏差値56。四谷大塚のグラフを見ると、高学力層はほぼ消え、中堅の学力層が増えています。偏差値40台後半の入学も増えました。東大は2桁の維持が厳しくなると予想され、この年に1桁にまで減少する可能性があります。ただし内進生組にも優秀な生徒がいるので、東大合格者が消えることはないと思います。

 

 

桐朋高校入試も低迷で改善必要

 ここまでは桐朋中学校の入試の現況を見てきましたが、桐朋高校入試も簡単にですが説明します。

かつて「開成・麻布・桐朋で高校受験御三家」と言われていた時代もありましたが、2000年代以降の都立高校入試改革で状況は一変しました。日比谷高校、都立西高校、都立国立高校といった都立トップ校の大学進学実績の躍進を受けて、学力トップ層の高校受験生は都立トップ校を第一志望とするのが普通となりました。開成高校や東京学芸大附属高校といった国私立の難関校も、都立トップ校志望組の合格辞退が増えています。

また、高校受験生にとっては、内進生が多数派の中高一貫校に途中入学するよりも、高校から学校生活が全員一斉スタートする高校単独校の方が魅力に映ります。したがって、桐朋高校のような内進生多数の学校は、高校入試では好まれなくなりました。

 こうした状況から、桐朋高校入試は近年低迷しています。駿台模試の偏差値で見ると、1996年から2014年の間で-6下がっています。これは、桐蔭学園理数や巣鴨を超えてトップの下落率です。

また辞退者数の増加も象徴的です。2003年度の高校入試は、募集人数50名で、合格者数が99名。辞退者を見込んだ水増し合格は49名でした。それが2014年度の高校入試では、募集人数50名に対して合格者数がなんと216名。水増し合格者数は166名にのぼります。桐朋高校受験者多くが第二志望以下の併願校として受験するため、合格しても大部分の生徒が入学しないという実情があるのです。立川高校や国分寺高校といった都立2番手校合格者の辞退も増えています。高校入試の改革の声が上がるのはこのためです。


■”脱進学校真の桐朋ファンだけの学校へ

今後の桐朋高校は脱進学校が進むでしょう。大学進学実績を重視する保護者からすれば、東大合格者数が1桁になるほど下落が予想され、偏差値もさらに下がり中堅校の括りに入りそうな桐朋中学校は魅力に感じないかもしれません。

しかし、そもそも桐朋ファンの保護者や生徒は、あまり進学実績を重視していません。「東大の合格実績だけを見て選ぶ保護者は結局、桐朋の真のファンではない。東大の実績が減れば、コアな桐朋ファンだけが残る学校になる」といった声を内部からよく聞きます。桐朋内部にも一部、「複数回入試をして第一志望落ちの高学力の生徒を入学させるべきだ」とか、「もっと大学受験対策をしっかりやるべきだ」といった声が挙がるそうですが、多数派の桐朋ファンや教職員は否定的です。それは桐朋教育の根幹を否定することになるからです。

象徴的なのが浪人に対する考え方。桐朋高校は、医学部志向が弱いにもかかわらず浪人率が非常に高いことで知られています。自由で大学進学教育を重視しない校風のためです。しかしそれだけでなく、桐朋ファンの保護者は浪人に対しても非常に寛容です。「うちは7年制の中高一貫校だから(笑)、浪人も前提に7年計画で。」なんて話す保護者が多いのです。むしろ浪人率の高さが誇り。現役合格至上主義でガリガリ勉強させるよりも、中高時代にしか経験できないことをたくさん経験してほしいという考えで、桐朋教育と実にマッチしています。

大衆に迎合せず、わが道の桐朋教育を突き進んでいくのですから、大衆の評価である偏差値は今後も下がらざるを得ないでしょう。今後5~6年で、偏差値50程度にまで入りやすくなるのではないでしょうか。それを逆手に、偏差値に関係なくコアな桐朋教育に賛同する保護者・生徒を受け入れるでしょう。玉川学園や桐朋女子のような、進学校というよりは、別の括りでの独特な位置づけになっていくと思います。

今後中学受験を検討する保護者や生徒は、このような桐朋中学校の現況を理解したうえで受験するべきです。何度も言いますが、進学校としては今後衰退していくと言わざるを得ません。しかし、進学校主義の保護者・生徒が排除され、真の桐朋教育の賛同者が集う学校になったとき、新しい桐朋中学校の歴史が切り開かれるのではないでしょうか。

 

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