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進学塾ena、2015年度の難関都立高校合格実績は大惨敗

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■校舎急拡大も難関高校合格者数で大惨敗

 2015年度の主要塾の難関都立高校合格実績が明らかになりつつあります。都立高校の難関大学進学実績の伸長によって、今や「難関大を目指すなら、高校受験からなら私立高校よりも都立高校」と当たり前のように言われる時代となりました。今年も都立人気は顕著で、開成高や筑波大附属駒場高といった国私立の中高一貫校への途中入学よりも、全員一斉スタートの学校生活が味わえる都立トップ校を選ぶ受験生が大手塾でも散見されました。

 そんな時代の趨勢に敏感に反応したのが学究社の運営する東京大手塾の一つ、enaです。かつては難関私立高校重視であったenaが、今や「都立に強い」を前面に押す塾に変貌しました。本拠地の国立市を中心に、多摩地区に強みを持つena。多摩地区で東大合格者数トップである都立国立高校は例年、大量の合格者を輩出しています。近年は空白地域である東京東部を中心に校舎を開校。2013年は25校、2014年は24校という怒涛の校舎展開を続けています。ところが、2015年度の合格実績は意外なことに、大惨敗ともいる結果となってしまいました。前年度と比較してみましょう。


 

日比谷高校 13名→12名 ▼

都立西高校 46名→37名 ▼

都立国立高校97名→63名 ▼

戸山高校  24名→23名 ▼

八王子東高校60名→60名 =

国分寺高校 89名→71名 ▼

立川高校  79名→79名 =

青山高校  12名→13名 △

新宿高校  24名→27名 △

 

 都立トップ校(日比谷+西+国立)の合計数は、156名から112名に減少しました。絶対的に死守したいお膝元の都立国立高校は、-34名の激減で、不振といわれた2013年の74名を大きく下回りました。都立西高校も、今春56名の合格者を出したZ会進学教室に順位を抜かされました。日比谷1位を目指すための大量の校舎展開が実らず、日比谷高校合格者数も減少です。

 

■伸びている大手塾はここが違う

 enaは、校舎急拡大+低価格路線を通してきました。2015年の授業料は、新中1が税抜5000円、新小3はなんと0円だといいます(別途教材費が掛かるので完全無料ではない)。低価格を売りにして、優秀な生徒を囲い込もうという作戦でしょう。低価格の授業料の分は、盛んな合宿などのオプション講座で稼いでいます。しかし近年、都立トップ校の合格実績を堅調に伸ばしている大手塾は、enaとは正反対路線ではないでしょうか。

 都立トップ校合格者を順調に伸ばすZ会進学教室は、都内教室数はわずか8教室。大手塾で当たり前の大学生アルバイト教師はゼロ。著書を持っている有名教師が多く在籍しており、質が高いと評判。面倒見は良くないですが、全受験者数からの合格率も公表する明瞭さ、合宿やオプション講座による追加費用がないこと、宣伝や広告に力を入れず商売気が薄いことなどが好感を呼び、進学実績は着々と伸びてenaの脅威となりつつあります。注目勢力の河合塾Wingsも、やはり大学生のアルバイト教師を一切使わず、授業の質で勝負。校舎展開も急にはせず、堅実です。

 

■“量”だけでトップ校合格者は増えず  “質”の向上を謙虚に目指せ

2年間で約50校舎もの大量校舎展開をしてきたenaですが、「日比谷高校合格者数減少」という結果からわかることは、校舎の“量”を増やせば、自動的に日比谷高校の合格者数が増えるというわけではないということです。日比谷ほどの最難関高校に合格するためには、質の高い指導者の存在が不可欠です。

enaを運営する学究社は、校舎急拡大に伴い、新卒採用も大きく増やしています。日比谷レベルの受験指導に精通した指導者は分散し、一校舎あたりの教務力が弱まっていないでしょうか。多摩地区の難関都立高校の合格者数の減少は、それを如実に表している気がしてなりません。謙虚に“質”の向上を目指すことこそが、長期的にみたとき、合格実績の伸長につながるのです。焦らず、堅実路線をお願いしたいですね。

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