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■多摩科学技術高校の躍進はだれにも止められない!?


新設校から超難関の東大推薦入試に合格者を輩出―


多摩科学技術高校が、新設わずか7年目で、超難関といわれる東京大学の推薦入試に合格者を輩出したニュースが、週刊誌やテレビ番組でも取り上げられ話題となっています。

東京大学の推薦入試に合格するには、国際大会等での卓越した実績が必要となっています。一般入試合格者の3012人に対して、推薦入試はわずか71人しか合格のいない狭き門。全国から指折りの超進学校の猛者が合格を出すなかで、21世紀型教育の新しい学校が合格者を出したのだから、注目されるのも無理はありません。合格した生徒は、多摩科学技術高校での学校研究の実績が認められたといいます。どのような研究だったのでしょうか。

「枯葉を使って重金属を開発しようという研究です。工業廃水に含まれる鉛などの重金属を枯葉を使って取り出し、水を浄化する研究を行いました。研究内容自体は、大学学部レベルを超えて大学院の修士と同等だったと思います。」(担当教師談)

多摩科学技術高校では、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されていて、国内外のネットワークや研究ノウハウが豊富です。彼の研究内容は、高校のサポートによってシンガポールのでプレゼンテーションをするにまで発展。プレゼンはすべて英語でした。

東大推薦合格だけではありません。多摩科学技術高校は、学習塾関係者が「奇跡のような進学実績の上昇」と称するほどの躍進を続けています。2017年の国公立大学合格者数は、ついに50名を突破。東京工業大学のような最難関国立大にも合格を出すようになりました。

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都内の学習塾の先生が選ぶ「塾が中学生にすすめたい高校」では、新宿高校を抜いて以来、3年連続で1位に選ばれ続けています。高校に対してシビアな目を持つ学習塾の先生たちをもってして「多摩科学技術高校は本当におすすめしたい学校だ」と言わせる魅力は何なのでしょうか。秘密を探りながら、さらなる躍進が期待できる2020年以降も考えていきましょう。


■本当に高校!? 全国で最も理系設備が充実した進学校! 

「ここって本当に高校!?」

多摩科学技術高校を初めて訪れる人は、誰もが抱く感想でしょう。大学の実験室や、企業の研究室にしか置かれていない一級品の実験機材が並びます。

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多摩科学技術高校は、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されており、国から1000万円の予算がつきます。2017年には、無事SSHの二期目に選ばれました。

生徒たちは、普通科目以外に、興味や希望進路に応じて先端技術の4領域の中から一つを選んで学びます。3年次には卒業研究に取り組み、発表をします。

例えば4領域の一つである「ナノテクノロジー」は、髪の毛の8万分の1の加工技術という、極めて微小な世界を理解する学問です。1年次に、単位、次元、電子顕微鏡などの基礎を学んだうえで、二年次以降には、電子線描画装置を用いたナノメートルの加工を行う実習を行います。

こうした教育は21世紀型教育と言われており、昨今、大変に注目を集めている教育実践です。21世紀型教育は大学からの評価が極めて高く、そのおかげで多摩科学技術高校の生徒たちは、一般入試のみならず、AO入試といった推薦入試で国公立大学への合格を勝ち取る生徒が多いのです。


■少数精鋭の教育、朝や午後補習が充実

多摩科学技術高校は、生徒人数や1クラスの人数を少なめにしていて、一人ひとりしっかりと目が行き届く環境を整えています。

私立高校の進学校は、一般的な1クラス人数が44~45人程度。都立高校は40人程度。それに対して、多摩科学技術高校は1クラス35人にまで人数を抑えています。1学年も210人と少数精鋭の集団です。

しかも、学校内にはゼミ室とよばれる少人数授業専用の教室がたくさんあり、主要科目の多くは、少人数制の学力別授業を行っています。大学のゼミを思わせるような少人数に1人の先生が指導するという、なんとも贅沢な環境です。

さて、国公立大学を目指すためには、理系科目はもちろん、文系科目も含めて幅広い学習が必須です。「多摩科学技術高校は、文系の指導は大丈夫なの?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。

しかし、安心してください。多摩科学技術高校は、補習や講習が大変充実しています。特に、理系生にとって穴になりがちな地歴公民や国語は、朝補習に午後補習、夏期講習や冬期講習など、学校がかなり手厚く補習や講習で面倒を見てくれます。これらの補講を上手に活用すれば、学校の勉強だけでも十分に国公立大学を目指すことができます。

■中高一貫校ではない理想的環境!  オタクが多い学校!?

私立高校と比べて、多摩科学技術高校は「中高一貫校ではない」という良さも挙げられます。都内の私立高校を選ぼうとした場合、ほとんどの学校が中高一貫校で、附属中学校を持っています。

高校入学の時点で、すでにたくさんの内進生が友達の輪を形成していて、馴染めなかったり、部活動や学校行事を内進生が主導し、高校入学の生徒が入りづらい雰囲気があったりします。また、中高一貫校の私立高校は、大学合格実績を内進生が稼ぐというのが常識で、高校入学の生徒は実績が劣っているのが普通です。

多摩科学技術高校は、附属中学校がありませんから、内進生とか、高入生みたいな括りはありません。みんなが一緒に入学してきて、一緒に勉強や行事を経験して、卒業します。素晴らしい大学合格実績も、すべてが高校入学の生徒によるものです。

昨今問題になっている、中高一貫校への途中入学の後悔ということは、多摩科学技術高校では起こりません。

多摩科学技術高校の生徒たちに聞くと、口をそろえて「たまかぎの人たちは変わった人とか、オタク的な人が多い」と言います。

「アニメオタク、鉄道オタク、数学オタク、生物オタク、パソコンオタク……なんでもいます。他の高校だと浮いてしまうような人も、たまかぎなら当たり前なので浮きません(笑)」

多摩科学技術高校のオタク率の高さは、部活動にも表れています。例えば、パソコン部の部員数は50名以上。都内でも有数の人数の多さです。パソコン部はプログラミング言語を学ぶ班、部内サーバーの管理やハードウェアを扱う班、画像加工を扱う班など、希望に応じてさらに分かれます。パソコン甲子園や情報オリンピックにも出場するなど、都内屈指の盛んさです。

変わった部活動が多いのも多摩科学技術高校の特徴。ロボット研究部では、ロボットを製作して、ロボット大会に出場しています。無線工作部では、無線を用いた作品の制作や、なんと電気自動車の制作も! 部員数80名以上を誇る科学研究部では、数学班、化学・物理班、生物班、生活科学班に分かれてそれぞれの班が研究活動や作品制作に打ち込みます。2017年には、鉄道好きの集まり、交通技術研究同好会が設立しました。マニアックな部活動が次々と生まれています。

他校にはない特徴的な部活動の多さは、多摩科学技術高校の校風を象徴していると言えそうですね。

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■都立2番手校の国分寺高校に追いつく勢いで偏差値が伸びる

「東京都内で最も偏差値が伸びている高校」と称される多摩科学技術高校は、開校前の偏差値予想が48という衝撃的低さ。ところが、学力の高くない定員割れ世代の生徒達が3年後に次々と国立大に合格。「あの高校はどうなってんだ!?」と一躍に注目校となりました。

その後、偏差値はうなぎ上りに上昇して、数年前に60のラインを突破して都立3番手校の上位進学校群に仲間入り。進学実績の躍進やマスメディアでの報道によって好循環が続き、2018年の合格確実圏偏差値はなんと66という高さにまでアップ。いよいよ、多摩地区の都立3番手校の雄である武蔵野北高校と並びました。

○都立トップ校

73 都立国立高校

○都立2番手校

70 八王子東高校

69 立川高校、都立武蔵高校

68 国分寺高校

○都立3番手校

66 多摩科学技術高校 武蔵野北高校

64 町田高校、小金井北高校

63 日野台高校、調布北高校

※「Vもぎ・Wもぎ 都立高校偏差値」より引用

ここまで上昇するのは当然の成り行きです。2017年現在、多摩地区の都立3番手校の中で国公立大学合格率は断トツのNo.1。今や「理系の国公立大学に進学したいなら多摩科技」という評判なのです。偏差値65前後の理系志向の生徒達は多摩科学技術高校を積極的に志望校にしています。この偏差値は高すぎるなんてことはなく、それどころか、この偏差値でさえもお買い得であるといえます。

当記事では昨年に「この偏差値の伸びを踏まえると、3年以内に国公立大学の合格者数が50名を超え、都立3番手校グループでは敵なしになる」と書きました。覚えていらっしゃいますでしょうか。

その予言通り、いや予言よりも2年も早く、国公立大の合格者数が50名を超えて、都立3番手校の中では敵なしの状態になりました。いったい、どこまで伸び続けるのでしょうか。

■2020年の国立大入試は"超穴場"に! 3年後は国立大70名超え確実

「現中3生で、2018年度に多摩科学技術高校に進学する生徒は、数十年に一度の最高に運の良い世代ですよ。偏差値70クラスであっても、理系志向なら多摩科技を推したいですね。」

教育関係者が興奮気味に話すのには理由があります。それは、現中3生が大学入試を迎える2020年度より、大学入試の仕組みが変わるからです。先ほどの受験関係者が話を続けます。

「将来は国立大学を目指したい現中3生にとって、実は2020年度入試は、敬遠すべきどころか、“超穴場”の数十年に一度の受かりやすい年になることが確実です。だって、浪人生もこの年は激減して、優秀な子は中学入試や高校入試で例年以上に早慶附属へ進学してしまって、国立大学は本当に入りやすくなりますよ。」

現中3生が小学6年生のときの中学入試を振り返ってみましょう。この年は「2020年の大学入試改革が直撃する」という不安から、優秀な生徒達がことごとく早稲田大や慶應義塾大といった附属校を選択。大学受験していたら難関国立大学への進学が確実だったであろう人たちが、安全策から附属を選んだのです。つまり、現中3世代が大学入試のとき、同じ世代のライバルたちがこの年だけ少ないということ。

しかも、ラッキーなことに、1つ前の世代は、入試制度が変わってしまう不安から、浪人が激減することが確実です。1年間受験勉強に捧げてきた猛者たちが、2020年度の国立大学入試からは消えるわけです。これほどお得な入試は、30年に1度あるかないかの大チャンスというわけです。

「多摩科学技術高校は、2020年の大学入試改革でますます有利になる学校です。21世紀型教育が大学の求める人物像と完全にマッチしているからです。偏差値70でも多摩科技がおすすめと言うのはそのためです。」

立川高校、国分寺高校、都立武蔵高校といった都立2番手校を志望するレベルの中3生であっても、今や多摩科学技術高校は積極的に考えるべき志望校の一つ。この世代に生まれた幸運を確実に生かして、国立大学進学を目指したいものです。

現中3生が高校卒業時には、大量の国立大学合格となることは確実でしょう。70名オーバーの数字は現実味を増してきます。そうなれば、いよいよ都立2番手校とも肩を並べることになります。少しでも興味を持った人はぜひ、多摩科学技術高校に足を運んでみて、「偏差値を超えた魅力」を体感してみてください。


■横浜翠嵐高校が、あと数年で国内No.1の高校入試の東大合格輩出校に

 「3~4年以内に、横浜翠嵐高校が日本一の公立進学校になることが確実な情勢に―」

中高受験関係者の間では今、衝撃的なデータが広がっています。2017年度の高校入試において、神奈川県内の最優秀層がことごとく横浜翠嵐高校を進学先に選択。その結果、横浜翠嵐高校の学力レベルが急激に上昇して、あの高校入試の東大合格者数で日本一の日比谷高校に将来的に並びそうな勢いだというのです。

中高受験新報ではこれまでも、さまざまな高校の躍進や凋落の将来予測を、偏差値や入学者状況、関係者の情報、大手進学塾の動向などを総合的に分析していきました。これまでも、日比谷高校、多摩科学技術高校、桐朋高校、東京学芸大学附属高校といった進学校の躍進や凋落を初期段階より記事として取り上げ、全てを的中させてきたという自負があります。

かつて学区細分化の弊害によって凋落した神奈川県立高校は、いよいよ横浜翠嵐高校によって大々的復活を遂げようとしています。

■東京学芸大学附属高校を定員割れにした大量辞退者は横浜翠嵐へ


 「とんでもないことが起きています。学芸大附属の合格者がほとんど翠嵐や湘南に進学してしまいました。前代未聞ですよ。」


ある大手進学塾の塾長の驚きが、2017年の高校入試の異変を物語っています。つい数年前まで、神奈川県の最優秀層の進学先は東京学芸大学附属高校であると相場が決まっていたからです。

情報新報では、県内の協力者に依頼して、湘南ゼミナール、ステップ、臨海セミナー、サピックス、早稲田アカデミーといった主要大手進学塾のチラシをすべて収集して、進学先と併願校を徹底的に分析。

その結果判明したことは、東京学芸大学附属高校の目を疑うほどの不人気ぶりです。県内の東京学芸大学附属高校の合格者の半数以上が辞退して他校へ進学しています。

そして進学先は横浜翠嵐高校と湘南高校の2校が突出しています。湘南高校は地理的要因から昔から合格辞退が多いのですが、2017年度はさらに増えて過去最多です。そして何よりも、横浜翠嵐高校への進学者が激増しています。昨年と比べて異常なほど増えています。

さらに驚くのは、厚木高校、川和高校、横浜サイエンスフロンティア高校といった県内2番手クラスの進学校ですら、東京学芸大学附属高校の合格辞退による入学者が複数名出ているという事実です。これらの学校は東大合格者数でいえば数名程度。それでも「学芸大附属よりは・・・」というのが受験生の選択だったのです。


■東京学芸大学附属高校を定員割れにした大量辞退者は横浜翠嵐へ


 「学芸大附属の入学者が定員割れになって、先生たちが呆然としているそうです。」


“過去の栄光”に対するプライドがあったのでしょう。東京学芸大学附属高校は、これだけイジメ問題や盗撮騒動、管理強化による生徒の反発が騒がれて、第一志望者が激減しているという情報があったにもかかわらず、合格者数をあまり増やしませんでした。

その結果、東京学芸大学附属高校は数十人単位の定員割れという、前代未聞の事態を起こしたのです。もちろん、辞退者の大半は、横浜翠嵐高校や湘南高校を選択しています。

ところが、合格者にインタビューすると、意外な声が。

「イジメ問題も理由ですが、もっと大きな理由がいくつかありました。」

その理由を、これからじっくり説明していきましょう。

■「高校はどこでも同じ」は一生後悔 3年間の環境で最難関大に


ここで、2017年の最新の難関大学合格実績を見てみましょう。ただし、浪人を含む合格では学校の進学力は見えてきません。ここでは、学校の力がそのまま表れる現役合格者数で首都圏の最難関大を見てみます。


■横浜翠嵐高校

東大 21名  一橋大 11名  東京工業大 11名
早稲田大 119名  慶應義塾大 98名

■東京学芸大学附属高校

東大 24名  一橋大 6名  東京工業大 8名
早稲田大 73名  慶應義塾大 50名


確認しておきたいのは、この世代が高校入試の頃は、まだまだ「学芸大附属信仰」が神奈川に残っていて、最優秀層の多くは東京学芸大学附属高校に進学していたということです。

それにもかかわらず、3年後の合格状況では、横浜翠嵐高校と東京学芸大学附属高校はほぼ遜色がありません。東京大学は、かろうじて東京学芸大学附属高校が3名上回っていますが、それ以外のすべての最難関大は横浜翠嵐高校が上回っています。

「かつて、優秀な生徒はどこの高校へ進学しても結果は同じだと言われてきました。ところが、中高一貫校の隆盛でその状況は変わりました。高校入試から最難関大学へ進学するには、3年間で中高一貫校に追いつかなければなりません。中高一貫生に打ち勝つノウハウや環境のある学校とそうでない学校の差は大きく広がっています。」(予備校講師談)

横浜翠嵐高校は、高校3年間で難関中高一貫校に遜色のない結果を出すためにノウハウを蓄積してきました。こうした環境のある学校とそうでない学校では、確実に差がつくということです。

この合格実績は、学芸大学附属高校にまだ優秀な生徒が進学していた時代のもの。今年度の世代は、最優秀層が横浜翠嵐高校を選択しました。3年後の大学合格状況はどうなっているかは、皆さんが想像する通りです。

■翠嵐は日本に3校しかない“内進生がいないトップ進学校”


「内進生のいる環境よりも、全員一斉スタートの学校生活を好む中学生が増えている」

そんな声が受験関係者から多く聞かれます。東京学芸大学附属高校のいじめ事件が外進生を標的にした内進生によるものだったことも、この傾向に拍車をかけているのかもしれません。

スマホの発達によって、中学生が説明会では得られない学校のありのままの情報を知ることができるようになりました。近年はどの国私立高校も中高一貫教育を強化する一方で、高校入学の生徒をないがしろにする傾向にあり、「学校のカリキュラムが内進生中心になっていて辛い」「部活動や行事が内進生主導になっている」といった、中高一貫校への途中入学の弊害の声が多く聞かれるようになりました。

横浜翠嵐高校は、中高一貫校ではない、全員一斉に高校生活がスタートする貴重な進学校です。東大合格者数の高校ランキングで20位以内に入る中高一貫校ではない共学校は、横浜翠嵐高校をのぞけば、「高校入試東大合格日本一」で有名な日比谷高校(東京都)、旭丘高校(愛知県)の2校しかありません。

横浜翠嵐高校のように、内進生の存在を気にすることなく、1年次から部活動や行事、生徒会活動をどんどん主導することができて、共学校なのでときに恋愛もできる、学費が無償で東大を本気で目指せる進学校というのは日本には3校しかないのです。



■東京都内では、すでに日比谷高校が学芸大学附属を逆転している

ところで、「神奈川県の高校入試は、東京都を後追いしている」とよく言われます。つまり、東京都の状況を見れば、神奈川県の高校状況が3-4年後にどうなるかの予想ができるというものです。

東京都内では、今でこそ「東京学芸大学附属高校は都立日比谷高校の併願校」という認識が強いですが、数年前までは、まだまだ東京学芸大学附属高校のほうが力が強い時代がありました。2014年と2017年の東京大学の現役合格者数の推移を比較してみましょう。

 都立日比谷高校      東大 20名 → 33名
 東京学芸大学附属高校    東大 32名 → 24名

2017年は、ついに東京学芸大学附属高校の共学首位の座が陥落し、都立日比谷高校が共学No.1の座を奪還しました。都立日比谷高校と横浜翠嵐高校はまったく同じポジションです。この波がいよいよ神奈川にも押し寄せてきました。



■横浜翠嵐は東大50名オーバーへ 学芸大附属は30名も厳しい情勢

かつて東大に60名合格させていた桐朋高校が、生徒のいじめ自殺問題によって志願者が急落。「将来的には東大1ケタに転落する」と6年前に当記事で予測しましたが、2017年は東大現役合格者数がたった1名という崩壊的実績に。当記事の予想を上回るペースで凋落しています。

このように、大学合格実績は不祥事の影響を直撃し、一般の人々が想定する以上に下がります。そして、一度下がると再起不能な状態になってしまいます。今回の一件で、「東京学芸大学附属高校よりも横浜翠嵐高校」という序列が確定してしまった今、3年後の高校情勢を予想するのは困難ではありません。

横浜翠嵐高校に最難関大志向の生徒が集中した結果、東大合格者数は40名~50名オーバーも視野入ってくるでしょう。いよいよ日比谷高校と並び、全国の高校ランキングベスト10にランクインし、名実ともに国内指折りの超進学校になります。

東京学芸大学附属高校と横浜翠嵐高校の力関係の変化のみに注目しましたが、サピックスや早稲田アカデミーといった大手進学塾では開成高校の合格辞退による横浜翠嵐高校への進学者も増えていて、もはや横浜翠嵐高校は、東大志望層にとっての最優先進学先になっています。

東京学芸大学附属高校は、47年ぶりに東大合格者数が50名台を割ってしまいました。今年の世代は、まだまだ優秀な生徒が入学していた頃だったにもかかわらずです。今後2年間は50名前後をかろうじて維持できたとしても、大幅な定員割れとなった世代が卒業する3年後は、歴史的大凋落は免れません。東大合格者数は40名台を確実に割って、4年後には30名の維持も難しくなってくるでしょう。

4年後の東大合格者数が「翠嵐50名、学芸大附属25名」となったとき、高校受験では第二の波が起きるでしょう。中学受験にも波及しそうです。いずれにせよ、2018年受験は、こうした確実に起こる将来予測を踏まえた学校選択が必須となります。

■大手進学塾で変化も 信頼できる塾か否かを見極めるポイント

「入試説明会ではっきりと『学芸大附属はご存じのとおり、週刊誌報道などの影響もあって人気が下がり、合格者の約半数は翠嵐などへ進学しました。進学実績は近い将来、翠嵐と逆転する可能性が高まっています』との説明があり驚きました。正直に情報を明かして信頼できる塾だと思いました。」

神奈川県内のある大手進学塾では、説明会でしっかりと学芸大学附属高校の諸問題や人気低下についても触れられたといいます。いじめ問題の報道が大きかった点、翠嵐への進学者が急増した点、学芸大附属の入学者が定員割れを起こした点、3年後の進学実績の影響が確実な点がありのままに説明されたといいます。

「保護者も生徒たちも全員知っている情報なので、逆に説明がないと不信感を持つところでした。しっかりと説明があったので、周りの保護者からも好評でした。」今後、進学塾での進路相談や進学塾主催の高校説明会が多く開催されるでしょうが、この大手進学塾のように、ありのままの現況をしっかりと説明してくれる塾なのか、情報が隠されてしまう塾なのかは見極めが必要でしょう。いまだにこの変化を知らずに、積極的に学芸大学附属高校を進学先に勧めている塾があれば、最新の受験情報に無知であるか、上からの圧力によって情報統制されていると考えたほうが良いでしょう。

「進学先として学芸大学附属高校はもはや勧められなくなってしまったが、受験先としては、来年度も勧めるつもりでいる。というのも、学芸大学附属高校のようなハイレベルな入試問題で鍛えることは、将来の東大受験にもつながってくる。今後は、言い方は悪いが学芸大附属は踏み台のような存在になって、翠嵐、東大というルートを目指すのが最優秀層の標準になりそう。」(県内大手塾長談)

高校合格はあくまでも通過点。その意味では、東京学芸大学附属高校を受験する意義は今でもあると語る塾長も多くいました。来年度以降もそのような流れが加速するかもしれません。

■起死回生なるか 桐蔭学園(神奈川)が来年度より共学化へ

神奈川県の桐蔭学園が、来年度より共学校化すると内部生に通達がありました。創立以来の貫いてきた男女別学の教育を転換することになります。保護者には「中学校・高等学校・中等教育学校の再編成について」のお知らせが配布されています。改革のポイントは➀男女共学校化 ➁中等教育学校への一本化 ➂3コース制への転換 の三つです。順に説明していきます。

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■かつては東大100名も 大学合格実績低下が止まらぬ現実

「日本一の凋落校」と揶揄されるほど、桐蔭学園の大学合格実績の低下が顕著です。桐蔭学園にとって“栄光の時代”である90年代の中から1993年の難関大学合格実績を抜粋し、2017年と比較してみました。

東京大学   114名 →  2名
京都大学    16名 →  0名
東京工業大学 69名 →  3名
一橋大学    46名 →  5名
早稲田大学  344名 → 50名
慶應義塾大学 353名 → 37名

凋落した学校は数多くあれども、ここまで短期間に急速に凋落した学校は稀でしょう。2017年の1学年の卒業生数は894名。普通規模の公立高校の3倍のスケールですから、数字を3分の1するとリアルな桐蔭学園高校の今の実績が見えてきます。

  東大0名 京大0名 東京工業大1名 一橋大2名 早稲田大17名 慶應大12名

もはや復活著しい公立トップ校にはまったく及ばない寂しい数字です。マンモス校で面倒見が悪いというイメージも先行してしまい、公立2番手校、3番手校の滑り止めという地位にまで下がっていました。


■中等教育学校が孤軍奮闘・・・内進生と高入生の“完全隔離”へ

桐蔭学園にとっての唯一の希望の星が、2001年に開校した桐蔭学園中等教育学校の存在でした。中等教育学校は、新しく桐蔭学園の内部に新設された完全中高一貫校で、マンモス校のイメージを払拭した、1学年170名程度の少数精鋭学校です。法律上は従来の桐蔭学園とはまったく別の学校になります。2017年の大学合格実績を抜粋します。

  東大13名 京大0名 東京工業大3名 一橋大2名 早稲田大41名 慶應大35名

1学年の人数の少なさを考慮すると、なかなか健闘していることがわかります。従来型の桐蔭学園の凋落が止まらい状況のなか、少数精鋭の中等教育学校をエリート教育部門として切り離し、優秀な中学受験生を呼び込む方法は一定の成果を上げていました。

中等教育学校としての実績を出すために、桐蔭学園はグレーな手段も行使します。それは、従来型の中学校の優秀者や、高校入試で成績の優秀だった外進生を、中等教育学校に大量編入するという方法です。

これは、完全中高一貫校を理念とする中等教育学校の法的性格からは完全に逸脱しており、かなり問題のあるやり方であると言わざるを得ません。良くも悪くも、なりふり構わぬやり方で、凋落する桐蔭学園の中で孤軍奮闘の状態でした。

さて、今回の改革では、2019年度の新入生より、中学校が中等教育学校に吸収併合される形となり、中等教育学校に一本化されます。近年の中学受験生は、高校からの入学生と混じる学校を敬遠する動きがあります。ましてや、桐蔭学園のように高校から500名を超える外進生が入ってくる学校であればなおさら敬遠されます。

中等教育学校への一本化によって、内進生と高入生は完全に隔離されることになります。別学校扱いなので、部活動も別々の活動になります。内進生と高入生が完全に分離するという状態です。完全中高一貫校化を望んでいた中学受験生からは、共学校化も含めて一定の評価を受けそうです。


■従来の高校は3コース制に 中等一本化で地盤沈下の恐れも

中等教育学校の一本化より一足早い2018年度より高等学校でも改革が行われます。男女共学化と共に、現在の理数科・理数コース、普通科・普通コースを廃止。プログレスコース、アドバンストコース、スタンダードコースの3コース制に改編されます。

近年の中堅私立高校がやりがちな多様なコース設定によって幅広く受験生を集めようという戦略です。ただし、あまりにも陳腐な名称のコースであり、目新しさはありません。共学校化やコース設定は、すでにほとんどの中堅私立高校が実施していることで、この改革によって優秀な受験生が集まるかどうかは未知数です。

今後は、中学受験組の内進生が従来の高校に進学するというルートが絶たれますから、悪い見方をすれば、中等教育学校への一極集中が加速し、従来の高校がさらに地盤沈下する恐れがあるといえます。

ただ一方で、内進生と高入生の完全隔離によって、全員一斉スタートの学校生活を望む傾向の強い高校受験生の人気を集める可能性もあります。巨大な高校単独校が生まれることになります。今後の動向が注目されます。

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